EAPコンサルタントのコラム2015年11月(vol.70):新人教育のススメ

 

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新人教育のススメ

意欲に満ち溢れ、キラキラした新人たち

先日、新入社員研修のご依頼があり、講師として9時から17時の終日、講師を担当させていただきました。企業から新人研修をご依頼いただくのは4月が多いのですが、私が担当したのは9月末でした。状況をうかがうと、4月から各種の研修が続いており、現場配属直前のカリキュラムとして、心と身体のメンテナンスをテーマにご依頼をいただいたとのことでした。ここ数年は入社後、半年間の座学研修を経てから現場配属され、そこから更に半年はOJTする教育プログラムになっているのだそうです。新入社員研修期間としては比較的長い方ではないでしょうか。なかなか手厚いな、と感心しました。終日ご一緒した新入社員たちは和やかな雰囲気の中にも意欲的に話を聴き、グループワークにも積極的に参加していました。半年間一緒に受講していれば、同期のつながりも深くなるだろうと感じられました。

新生活はそもそもストレス?

毎朝出社する勤務体系であれば、学生時代は夜型生活だった方も朝型の生活に変える必要が出てきます。当然のことですが、改めてその大切さについても話をしました。「Lineのやり取りやゲームをしていて寝るのが遅くなっていないか」という問いかけに、うなずいている方が複数いらっしゃいました。
ストレス原因のことをストレッサーと呼びますが、ストレッサーは「環境変化による刺激」と説明することもできます。入社して生活環境が変わり、新しいことを覚えていく時期は、ストレッサー続きの毎日であるということです。緊張から、またはわからないことを質問できないことでストレスをため込んでしまい、体調不良を訴える人、中には早々に「私はこの仕事に向いていない」と、退職されてしまう新人が増えてきたとうかがいました。「まだ何も仕事をしていないのに・・・」と教育担当者が嘆いておられました。新入社員には、社会人生活をスタートさせていくことそのものがストレス状況だということをきちんと理解し、ストレスをマネジメントしていくことが成長につながるということを認識していただく必要があります。

社会人としてやっていくための「筋トレ」

「私はこの仕事に向いていない」と早々に退職してしまう新入社員は、仕事に何を求めているのでしょうか。巷では、この「仕事(会社)に何を求めるか」というアンケート調査が、就活生や若手社員を対象に複数実施されています。その回答からいくつかをご紹介します。早々に退職してしまう理由が何か見えてくるでしょうか。( )は私の個人的意見(突っ込み)です。

  • 自分の能力・個性が生かせる(能力・個性を適切に理解しているでしょうか。仕事の中で能力が開発される可能性は?)
  • 仕事がおもしろい(おもしろいだけの仕事はありません)
  • 業務内容(志望した時点である程度わかるのでは)
  • 将来性(どう判断するのでしょう)
  • 福利厚生(充実しているに越したことはないが、それが最優先ではないはず)
  • やりがいがある(やってみないとわからないし、早々に判断できるものではない)
  • 給料が良い(志望した時点でわかるし、昇給はその後の能力次第)
  • 良好な人間関係(関係性を作るのは、半分は自分自身)
  • 好きな業界・業種である(志望する前にわかること)
  • 社会に貢献できる(顧客がいる=貢献していることになるので全ての仕事が該当するのでは)

誤解を恐れずに言ってしまえば、会社や先輩、上司に与えてもらうことばかりを求めているようにも感じてしまいます。もちろん自立心が高い方も沢山いらっしゃるでしょうから、一部を切り取った意見であることは付け加えておきます。
「好きなことを仕事にする」というのは理想かもしれません。しかし、理想を実現している人も、その仕事は好きなことばかりではないはずです。すぐに辞めるという決断をする方はそこに気づいているでしょうか。私は新人研修の際、仕事を覚えて一人前になるためには「筋トレ」が必要だという話をします。筋肉も負荷をかけなければ身につかないように、社会人として活躍するにはある程度負荷をかけ、仕事に向きあう筋肉をつけていく必要があると説明します。だからと言って、辛いことに耐え続けろ、というのは先のストレスマネジメントの話と矛盾します。辛い状況をどう認識し、どう対処していくか、ということを学ぶことが大切です。新人研修の時期にこうした知識を学ぶ機会を作ることをお勧めします。
最後に、先輩世代には、辛い仕事や一見つまらないように思える仕事があった時、その仕事をする意味や乗り越えるとどんな筋肉がつくのかを是非伝えていただきたいと思います。我々先輩が辛そうに仕事をしているだけならば、後輩はその姿を目指そうとはしないでしょう。

(2015/11/17)

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