EAPコンサルタントのコラム2016年2月(vol.73):ストレスチェックでタフになる

 

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ストレスチェックでタフになる

「なんか、ストレスチェックの結果が悪かったみたいで」

一足先にストレスチェックを始めた企業にお勤めの方から、こんなふうに面接相談の申し込みを頂くことがあります。“医師面談の対象ではないけれど、ストレス症状が少し出ている”という結果だった方たちです。
こう言って面接相談にくる方々には、ストレスチェックの結果と一緒に弊社の相談サービスのリーフレットを配布されたので申し込んだ、という方や、会社の保健師さんや看護師さんに勧められて、という方もいらっしゃいます。

大変だけれど、困ってはいない

そんな方の中には、「特に困り事はないのですが・・・」「特にストレスもたまってはいないと思うのですが・・・」とおっしゃる方が案外多いのです。
でもそういった方であっても、よくよく話を聞いてみると、強い口調で怒鳴り散らす上司がいたり、同僚との関係が悪かったり、仕事の量も質も尋常ではなかったり、とご本人の実感以上に大変な状況におられる方は少なくありません。

そんな時、「いえいえ、こういう結果が出たということは、あなたはひどく疲れているのですよ」とか「本当はストレスがたまっているのですよ、対策が必要なのですよ」と決めつけて迫るのは、余計なお世話というもの。面談ではまず、「ストレスチェックの結果はあまり良くなかったものの、ご自身としては体調が悪いという実感もなく、とりたてて困っていない」ということを、大切な“事実”として受け止め、それを前提としてお話をうかがうようにしています。

その人のタフネスの源は?

そんな前提でじっくりとお話をうかがっていくと、一人ひとり、その方なりの対処方法を持っておられることが分かります。飲みに行って愚痴ることであったり、早めにお風呂に入って眠ることだったり、手をつけられることからどんどん仕事を片付けていくことだったり、人によって内容は様々ですが、ここぞという時には自然に、その状況を切り抜けるためのやり方をとられているのです。もちろん、相談サービスを利用されるのもその一つでしょう。

こういった、ストレスの多い状況に対処していく何かしらのやり方のことを、専門用語で「コーピング」と言います。それは、その人のタフネスの源と言えるでしょう。
コーピングには、受け止め方によって切り抜ける「認知コーピング」、行動によって切り抜ける「行動コーピング」などがあり、人により、どういったコーピングがやりやすいかは違います。どなたも大抵、自分にとってやりやすいスタイルで、それぞれの状況を切り抜けておられるのです。
意外なことに、ご本人が「そういうやり方で、この状況をなんとか切り抜けている」とお気づきではないことは珍しくありません。むしろ「そんな風にしている自分は弱い」と考えられている場合すらあります。そこで面談の中では、その方のコーピングの特徴について整理したり他のスタイルを提案したりしながら、もっとも適したコーピングの手法について話し合っていきます。

そもそも現役の社会人にとって、ストレスが全くない、なんの症状もなく完璧に健康である、ということは現実にはあまりありません。負荷の高い状況であってもご本人なりにその状況を切り抜けて、心身を壊してしまうことなく働いていけることが大切なのです。

ストレスチェックとタフネス

ストレスチェック、というとなんだか重たい感じがしますし、まるでうつ病のスクリーニングかなにかのような気持ちになるかもしれません。
しかしながら、ストレスチェックは病気発見のツールではなく、あくまで未然防止のため、病気にならないための、ココロの健康診断です。昨年12月に施行された改正労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度の目的としても、一次予防が挙げられています。
特に、私たちが提案するストレスチェックでは、どんなコーピングのスタイルを持っておられるかもわかりますので、その結果から自分の弱っているところ、辛いところだけではなく、自分の強いところ、タフなところもつかめます。

ストレスの原因や症状だけをちらりと見て、「やっぱりストレスたまってるな」「自分は弱虫だなぁ」で終わらせず、大変な中でも頑張って働いている自分の、強い部分・タフな部分をどうやって伸ばしていくか、返ってきた結果をじっくりご覧になって参考にされてはいかがでしょうか。

(2016/2/22)

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