2010年4月(vol.09):心理学的に、バンカーショットがうまくなる方法

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心理学的に、バンカーショットがうまくなる方法

まず、ストレスとはなんでしょうか?

ストレスという言葉は日常用語として使われていますが、元は工学・物理学用語です。何らかの刺激によって、生じた歪みの状態を意味しています。ボールを押しつぶした絵を見たことのある方もいるでしょう。それを医学・生理学用語にしたのは、ハンス・セリエというカナダの生理学者です。

「ストレス」と聞いてイメージすることはなんでしょう? ある人は苦手な仕事だったり取引先との人間関係だったりするかもしれません。または胃の痛みや肩こりをイメージするかもしれません。「ストレス」という言葉には、刺激(原因)である「ストレッサー」と、反応(結果)である「ストレス反応」の両方の意味を持って使われていることが多いのです。先ほどの苦手な仕事はストレッサー、胃の痛みはストレス反応、と厳密には使いわけることができます。

また、「ストレッサー」は「環境変化による刺激」といい換えることができます。その意味で捉えれば、私たちにはストレッサーがあるのが当たり前、ストレッサーから逃れることはできません。また、ストレッサーがないということがあるとしたら、それは全く刺激がない、ということですのでその状態が長く続けばストレスとなってしまうのです。ストレス(ストレッサー)はあるのが当たり前ならば、いかに付き合うか、いかにマネジメントするかが大切といえるでしょう。

心理学的に、バンカーショットがうまくなる方法

私たちはストレスマネジメント研修を行う際、その対処法について、①ストレスの原因をなくす・少なくする ②自分の受け止め方を変える ③ストレスを発散する ④周囲の助けを借りる にわけてお話しています。その中で、②の自分の受け止め方を変える の一つとして原因帰属理論というものをご紹介します。

ワイナー(Weiner,B.1985)は、帰属理論の観点から、成功と失敗の帰属が、次の課題への成功・失敗の期待、感情を決定することで、達成行動に影響するとしています。難しい表現なのでゴルフのバンカーショットに例えて説明します。私は前職がスポーツメーカーで、ゴルフ関係の業務をしていたので、その方がイメージしやすいというのもあります。ゴルフをしない方もぜひお付き合いください。

あなたはゴルフをしています。あるホールのセカンドショットがバンカーに入ってしまいました。結構深いバンカーです。どうしたらよいでしょうか?

①『これまでバンカーショットはたくさん練習してきた。きっとうまくいく、思い切って狙ってみよう』②『出せるかな、どうだろう? 難しそうだけど、まぐれが起こらないかな、ええい、打ってみよう』いずれか考え、打ってみると見事に脱出、グリーンを捕らえ、バーディを取ることができました。ストレス場面ではありましたが、その場は最高のショットで切り抜けることができました。

さて、その時、うまく切り抜けられた原因を何と考える(どこに原因帰属させる)でしょうか? 打つ前に①と②両方の考えを挙げました。今回結果は同じだったとしても、成功の原因をどちらに帰属させるかで、その後の行動が変わります。

①だったあなたは、その後のホールでもバンカーに入った時は果敢にグリーンを狙うでしょう。その結果、失敗したとしても、また挑戦・練習するのではないでしょうか。結果、よいイメージを持ったまま数を打つので本当に身につき、打てるようになります。

対して②だった場合、さっきはまぐれと帰属させてしまったわけですから、またバンカーに入ってしまった時は安全策を取り、安全なところに一度出すという方法を選択するかもしれません。結果、数を打つ機会は生まれにくいので、本当にまぐれで終わってしまいます。

結局練習すればできるようになる、というごく当たり前の結論です。しかし、考え方、つまり自分の受け止め方を変えることで、その後の感情、行動に影響を及ぼします。ゴルフを例えにしてみましたが、何でも説明ができます。例えばなにかのテストに失敗してしまったら・・・例えば業務上でうまくいかないことが起こってしまったら・・・あなたはどこに原因帰属させますか? それはあなたの選択次第です。

弊社のメンタルヘルス研修では、事例を挙げてご説明したり、明日からできる簡単なことをご提案したりしながら進めてまいります。貴重なお時間をいただくわけですから、ただ知識を蓄積するだけではもったいないと考え、たとえ講義形式であってもできるだけ質問し、ワークや身体を動かすことを通して実感していただくことを目指しています。研修をお考えの方は是非弊社EAPコンサルタントまでご相談いただければ幸いです。

(2010/04/08)

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