2010年5月(vol.10):組織におけるコミュニケーション ~あなたは「違い」を活かしてますか?~

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組織におけるコミュニケーション ~あなたは「違い」を活かしてますか?~

春…といえば、新入社員、人事異動など、心機一転、仕事に臨まれる方も多いでしょう。このメルマガをお読みの方も、新しいメンバーを迎えて、仕事をされているかもしれませんね。そこで本日は、最近よく話題にあがる「組織におけるコミュニケーション」について考えてみたいと思います。

ありませんか? 人に対する『思い込み』や『先入観』…

「ゆとり世代」「団塊ジュニア」「バブル世代」「新人類」「団塊の世代」…『世代』という言葉をフリー百科事典の『ウィキペディア』で引いてみると面白いほどたくさん出ています。豊富なネーミングといいますか、ラベリングには驚かされます。最近はさまざまな企業様で「世代間ギャップ」を感じているという事例が多くあり、一例としては、「今の若い人とのコミュニケーションが難しい」、「ゆとり世代とどう接していいかわからない」という言葉をよく耳にします。でもちょっと考えてみましょう。「若いから」「ゆとり世代だから」コミュニケーションが難しいのでしょうか?

そもそも人はわからないものに対して、何らかの原因究明をしようとするようです。「わからない」ことをそのままにしておくと、「不安」や「イライラ」につながるからです。その不安解消の一つとして挙げられるのが、何らかの原因特定、理由づけをすることです。人間関係に置き換えると何が起きうるのか・・・その一つが「人を何らかのカテゴリーに分けること」です。例えば、「性別」「血液型(心理学的な根拠はありません)」、「出身地」、「学歴」などで分類することです。また、「彼らは若いから」、「あの人たちは海外帰国組だから」、もしくは「彼らは事務職だから」などと、ある人たちの一つの属性や特性をみて、一括りにまとめているかもしれません。

しかし、このプロセスは、固定(ステレオ)観念(タイプ)を形成し、根拠の薄い観念を醸成し、コミュニケーションを阻害します。その結果、ある特定の人に対して偏見や先入観を持ってしまう危険を孕んでいると社会心理学は指摘しています。この固定(ステレオ)観念(タイプ)形成のプロセスを具体化すると、①他者をある属性・特性に「カテゴリー化」する、②「自分はそのカテゴリーに属するのか否か」を考える、そして③自分がそこに属すると考えれば、そこにいる相手は「仲間」、属さないと判断すればその相手は「外もの」「アウトサイダー」と捉える、といった順番で、「白」か「黒」かの考えに陥りがちになります。社内で指摘される「セクショナリズム」などもこういった現象の産物だと考えられます。

実際、「今の若い人間は」とか「ベテランのくせに」などと人を見ることで、人間関係にぎくしゃくした雰囲気が生じ、さらには、お互いの前向きな気持ちやモチベーションを下げてしまうことも多々あります。「自分と異なる」と判断した相手を、否定的に見ることは、実に、百害あって一利なしです。

自分と相手の「違い」は可能性の宝庫!

自分とは「違う」相手から得られる可能性は計り知れません。そういうご経験をお持ちの読者も多いのではないでしょうか。確かに、相容れないと思っている相手を理解するには時間を要するかもしれません。しかし、自分と異なるからこそ出てくる発想、着眼点、考え方、物事の捉え方…これは未知なる可能性そのものと言っても過言ではないでしょう。「意見がぶつかるからダメ」「考えが合わないから排除」なのではなく、「なぜぶつかるのか」「どこが理解し合えていないのか」と建設的な方向にベクトルを向けてみることが大切です。と、言葉にするのは簡単ですが、実行することは容易とはいえません。

まずは「相手を知る」こと!

人間関係で最も重要なこと、「相手を知ること」、「知ろうとすること」、これに尽きるのではないでしょうか。

いくつかの言動や出来事など、ある一面から判断してしまったり、白黒つけてしまうことは、その後、その人間関係から生み出される可能性を大きく狭めてしまいます。

私たちはそれぞれ育った環境もこれまでの経験も異なります。出会ってきた人、影響を受けた相手も違います。同じ年代でも皆それぞれ違い、一人として同じ人はいないのです。「そんなことは当たり前」と思っていても、意見が平行線をたどる相手を目の前にすると、不思議と「当たり前」ではなくなってしまうようです。

「あの人は理解できないから」という理由で、その相手と関わらない、それ以上知ろうとしない、というのは、組織としても、人と人の関わりの観点からも、あまりにももったいないことです。ある個人の能力を知る機会を失い(やる気を失わせていることも多いです)、その結果、それを組織で発揮する機会を逸してしまうかもしれません。

人との違いを、一歩下がって、興味・関心を持って捉える、楽しむ余裕こそが大切かもしれませんね。

(2010/05/10)

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