2010年6月(vol.11):『傾聴スキル』の活用について

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『傾聴スキル』の活用について

傾聴スキルがわかるだけでは足りない?

ラインケア研修で傾聴ロールプレイの実施を検討いただく際、「他の研修で既に傾聴ロールプレイは経験しています。」という声をお聞きします。傾聴スキルというと、うなずき、あいづち、バックトラッキング、オープンクエスチョン、アイコンタクト、ペーシング・・・などなどさまざまなものがあり、これを扱ったセミナーや書籍も数え切れないくらい世に出ていますから、ラインケア研修の受講者であれば、すでに何かしらで傾聴スキルの学習を経験された方が多いのでしょう。

しかし、弊社にご相談いただく多くの企業様で「なかなか実践には結びついていないんです・・・」というため息を耳にするのも事実です。

現場での実践に結びつけるには何が足りなかったのでしょうか?

弊社ラインケア研修の例より

先ほど例を挙げたように、傾聴スキルを高めるためのテクニックはたくさんあります。一般的には、実践しやすいテクニックを紹介し、聞き手・話し手に別れたロールプレイを行うという流れが多いでしょう。

弊社ラインケア研修のロールプレイでは、「早期対応が必要かもしれない部下に、上司から声をかけて話を聴く」やりとりを体験します。この際、傾聴のテクニックについての説明はあまりしません。聞き手の方が集中できるためのワークを実践したうえで、「次は、2分間とにかく全力で、相手が話しやすいように工夫してください」と講師から指示します。

部下役からのフィードバックでは「しっかりと顔を見てくれていたので安心して話ができた」「自分が話し終わった後、内容を繰り返して確認していたので、ちゃんと伝わっていると思った」「あいづちをうってくれるので、聴いてくれているんだと思った」といった内容が多いです。これらはまさに、「傾聴スキル」で言うところの、アイコンタクト、バックトラッキング、うなずき、にあたります。

ロールプレイのメリットは、類似の体験で学んだことを、同様の場面になったときにスムーズに応用できることです。研修の中で、傾聴のためのテクニックを使うだけでは不十分。疑似体験の中で無意識に「傾聴スキル」を引き出すこと、さらには、相手からのポジティブなフィードバックにより成功体験をきちんと認識することで、日常生活での実践ができるようになるのです。

2分間でもサポートできる

傾聴ロールプレイが終わると、2分というわずかな時間でも、話終えた部下役の方はスッキリした表情に変わっています。また、上司役の方からは、「そもそも、時間がとれないから部下と話がなかなかできないと思っていた。だが、短時間の関わりでも相手へのサポートになることがわかった」という感想もあり、今までの「話を聴くことは時間がかかること」という先入観を改める機会になってもいるようです。

このように、普段の何気ない、「話を聴く」という行動のもつ意味について、改めて考え、相手への伝わり方に気づくことも、ロールプレイの醍醐味といえます。

当然、実際の職場では、個人のスキルだけではなく、職場の風土や物理的な環境など様々な要因が絡み合ってきます。また、相手があってこそのコミュニケーションですので、ロールプレイ通り成功するというわけではないでしょう。

ですが、メンタルヘルス研修では、従業員の実践が研修効果の第一歩です。本日ご紹介したような視点で研修の実施をご検討されてみてはいかがでしょうか?

(2010/06/14)

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