2010年8月(vol.12):ストレスチェックで測るものとは?

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ストレスチェックで測るものとは?

「いまさらストレスチェックなんて・・・・?」「ストレスがあって当たり前!」「ストレスチェックやっても何もかわらないのじゃないの?」というようなご意見をよく聞きます。たしかにもっともな意見のようにも思えますが・・・。

今回はこのご意見にお答えしたいと思います。まずストレスチェックで測るものは何かをもう一度考えたいと思います。よくストレスチェックであなたの「ストレス度・ストレス状態」を計りましょう、といわれています。この「ストレス度・ストレス状態」とは一体何でしょう。「精神的・肉体的に負担を感じている状態」と一般的にいわれていますが、もうすこし砕いた説明をしたいと思います。

こころの熱?

大胆に言い換えますと、「ストレス度・ストレス状態」とは「こころの熱」だと考えてください。皆さんには、もちろん体温があります。そして平熱と呼ぶ体温の平均値があります。体温が平熱より高いと、「今日は熱っぽい。あまり無理をしないでおこう」とか「熱が高いので病院へ行こう」などと、対処法をいろいろ考えるわけです。

では、皆さんの「こころの平熱」は何度でしょうか? 「体温の平熱」でしたら、だいたいの方が小さいころから体温計で測っているからご存じでしょう。それでは「こころの熱」を定期的に測っていますか? ほとんどの方が気にしていないのではないでしょうか。だから「ストレスチェック」で定期的に測る必要があるのです。また「ストレスがあるのはよくない」とよくいわれています。しかしこれは少々変な話で、「体温があって当たり前」と同じで「ストレスがあっても当たり前」ではありませんか? ここで付け加えると、「ストレスがあるのはよくない」のではなくて「過剰なストレスがよくない」という方が適切だと思います。

この例えで話を進めてゆきます。「ストレスチェックをやっても何も変わらないのじゃないの?」というご意見についてはどうでしょうか。皆さんもすでに気づいておられると思いますが・・・

「体温計で測っただけで何も変わらないのじゃないの?」といい換えるとどうなるでしょう。答えは、「体温を測っただけでは何もなりません。」そのとおりです。しかし皆さんは高熱があれば病院へ行くでしょうし、少しの熱であれば休養したり、解熱薬を飲んだり、または我慢してしまう人もいるでしょう。それぞれ対処方法を身につけてこられたと思います。

個人の「こころの高熱」について、なるべく早期に発見し対処していくことがポイントになります。

個人の集まりが組織

これを組織に置き換えて考えてみましょう。所属部署やグループのメンバーの多くが「高熱」を出している、と想像してみてください。

そのような状態で、仕事は安心して任せられますか? 職場として通常通りに機能するでしょうか? そもそも、働かせて大丈夫なのでしょうか?

「過剰なストレスがかかっている組織」(=「高熱を出している組織」)では、メンタル不調者や休職者が出たり、仕事の能率が低下したり、普段では考えられないミスや失態が続く、などという状況がよく見られます。

組織のストレスは、業務上の問題や勤怠の乱れなどが顕在化してきたときに、はじめて対処されるケースが多いのが実情です。手がかりが少なければ少ないほど、対応が後手に回ってしまうのです。それゆえ、客観的な根拠の一つとなる「ストレス検査」の利用は、組織のストレス状況を把握する上で効果的なのです。

ストレス検査の結果は、仕事上のストレスの原因(仕事の量的負担や上司・同僚の支援の程度など)を把握する一助となります。すなわち、「職場の何をどうすればいいのか」を考えるきっかけになるのです。早めに対策を講じ、それを実践することで、職場の状態を「高熱」から「肺炎」「脳炎」に悪化させずにすむ可能性が断然高くなります。

職場のストレス状況を継続的に把握し、「早めに気付いて対処する」、これは従業員の皆さんにとってだけでなく、従業員を大切しつつも業績を追及していく企業にとっても大きなメリットがあるのではないでしょうか。

(2010/08/06)

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