2012年4月(vol.28):メタボなのに、栄養不足?・・・それがだるさの一因かも

 

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メタボなのに、栄養不足?・・・それがだるさの一因かも

働いている方のからだの健康問題といえば「メタボ対策」が真っ先に思い浮かぶのではないでしょうか。このメタボ、実は単なる食べ過ぎだけが問題なのではなく、必要な栄養がとれていない食の偏りからくる肥満こそが問題なのです。たくさん食べているのにだるい……、そんな働き盛り世代の方は、栄養不足が原因なのかもしれません。

からだの声を聴いていますか?

「なんとなくだるい」「やる気が出ない」などの慢性的な体調不良時に、どのような対応をとっていますか? 発熱や腹痛など、症状や対処法がはっきりしている場合は、医師から薬を処方してもらって治し、疲労が原因と思われるときには、多くは充分な睡眠などの休養をとることで改善しようとします。しかし、なかなかとれない慢性的なからだの不調を感じている場合、症状が漠然としているだけに、「私は大丈夫」「今はまだ平気」「そのうち治る」と自分に言い聞かせてそのまま放置し、症状が軽くなるのを待つことが多いのではないでしょうか。

仕事の最前線で働く人ほど、自分の健康を過信したり、自分の健康に無関心だったりする傾向が見られます。自分のからだの声に耳を傾けてみませんか。本当のからだの状態と「まだ大丈夫」と思うこととの境界には、多少なりともズレがあるものです。だるさを感じているようであれば、まず『基本のからだ』を作ることから始めてください。

生きるために必要な栄養素、足りていますか?

からだは食べたものでできています。人間は食べ物から栄養素を摂取し、体内で分解、合成をして、からだに必要な材料につくり変えて利用し、生きています。私たちが食べるもの、たとえば「肉」は、そのままからだの筋肉になるわけではありません。含まれる栄養素が骨や血液、ホルモン、筋肉などにつくり変えられ、私たちのからだをつくるのです。その際に欠かせない栄養素は45~50種あるといわれています。これらの栄養素は、バランスよくとることで生きているからだを保つことから、『生命の鎖』とも言われます。鎖は、一部を失うとバラバラになってしまうように、私たち人間は、栄養素が1つ不足しただけでも体調をくずしたり、まったく足りないと命に影響が及んだりすることもあります。『生命の鎖』の1つにあたるビタミンCを例にあげると、ビタミンCの欠乏により出血が止まらなくなり死に至る壊血病という病気になります。欠乏しないまでも十分にとれていないと、歯茎から血が出るなどの症状が出ることがあります。

毎日の食事からとる栄養素は、じわじわと積み重なり、28日後の肌、120日後の血液、3年後の骨など、からだの細胞を入れ替えながら、基本となる『健康なからだ』を日々つくっているのです。

きちんと、雑食していますか?

ここでいう「雑食」とは、いろいろな種類の食品を食べる、ということです。平成21年の国民健康・栄養調査では、20代、30代の男性の朝食欠食率が21%、40代で14%という結果がでました。なんと、働き盛り世代のおよそ6人に1人は朝ごはんを食べていないのです。1日3食のうち1食足りないだけでも、食品の量や種類が減るので、1日に必要な栄養素をとることは難しくなります。

1つの例をご紹介しましょう。働き盛りの男性で、いつも眼の下にクマを作って「ねむい」「だるい」が口癖の方がいました。話を聞くと「朝食は抜き、昼食はカップラーメン、夜はお腹がすいたらコンビニのおにぎりを食べ、帰宅後ビールを飲むだけなのに、やせない」と訴えます。この食生活を紐解くと、炭水化物ばかりで1日に必要な栄養素がまったく足りていません。このような食事では『生命の鎖』がきちんとつながるとはいえないでしょう。この男性の場合、主食はとっていますから、からだを動かすエネルギーは得られています。しかし、免疫を保つたんぱく質や、からだの代謝をサポートするビタミン類が圧倒的に足りていないため、代謝が落ち、新しいからだの細胞を作る栄養素が不足して、スタミナ不足や疲れがとれない状態に陥っていたことが考えられます。そこで、まず朝食をとることからはじめてもらいました。手始めに朝は手軽なバナナを食べるようにし、今では会社でサンドイッチとカフェ・オレが定番になりました。欠食が減ると栄養素も十分にとれてきます。この男性は、以前は2カ月に1回ひいていた風邪をひかなくなり、だるさも減ったとのことでした。

1日わずか3回の食事です。3食でいろいろな種類の食品をとることが、不調のない『健康なからだ』をつくっていくのです。

疲れに負けない食べ物はあるのか?

残念ながら、「これだけ食べれば、○○に効く」という食品はありません。人のからだやそこに働く栄養素は、社会や組織と同じで、それぞれが独立して働いているように見えながら、関係性や連携で成り立っているのです。例えば、疲労の予防と回復に欠かせないビタミンB群は、たんぱく質・脂質・糖質の代謝に関与することで、エネルギーを効率よくからだに供給し、疲労を回復させています。

ただし、『からだの不調に負けないからだを作る食事』はあります。それは、主食(ごはんなど)と主菜(肉・魚・大豆・卵を使った料理)、副菜(野菜のおかず)が揃った食事です。それぞれ含まれる栄養素が異なるため、組み合わせて食べることでからだに必要な45~50種の栄養素をうまくとることができるのです。

忙しいから食べない→栄養不足で疲労物質がたまる→つかれてだるい→でもがんばる→忙しいから食べない・・・のではなく、「忙しいから食べる」、「疲れているから食べる」ことが大切です。

「食は人を良くする」と書きます。その『食』でからだの健康は保たれています。そして、ひとにとって食べることは、楽しみや文化でもあります。毎日の『食べる』ことにもう少し目をむけてみましょう。食は、働く皆様の『健康なからだづくり』に繋がっています。

『健康』とは、こころも体も良好な状態を表します。

保健同人社EAPは、従業員の皆様のこころとからだの健康を支え、よりよい職場づくりをサポートします。

(2012/04/26)

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