2012年6月(vol.29):健診結果。まさか捨てちゃった?!

他のコラムを見る

 

健診結果。まさか捨てちゃった?!

定期健診、きちんと受けていますか?

毎年実施される定期健診ですが、社員の皆様は、どのように感じていらっしゃるのでしょうか。「今年の中性脂肪値は下がったかな」「何か見つかったらどうしよう」など様々な思いがあるのではないかと思います。なかには、「会社から強制的に受けさせられるから仕方なく受けている」と認識されている方も残念ながらいるかもしれません。

昭和47年に、“職場における労働者の安全と健康を確保すること”“快適な職場環境づくりを促進すること”を目的とし、「労働安全衛生法」「労働安全衛生規則」が定められました。その中に、「事業者は1年以内ごとに1回、医師による健康診断を行わなければならない」と定められています。また、「労働者は事業者が行なう健康診断を受けなければならない」とされています。つまり、会社には定期健診の実施が、社員には定期健診の受診が、法律により義務づけられているということです。

このように法律で定めるほど、“社員の健康管理は重要であり、会社はそれを守る責務がある”ということです。

まさか「捨てちゃった」?

さて、健診は義務ですが、受けたその後、結果票はどうしていますか? 実施したから義務を果たした、ではなく、その結果をふり返り、必要な行動を起こしてこそ本来の意味があります。

私は健診のあとの面談で、いろいろな方とお話させていただきましたが、時折、「結果票は捨てちゃって見ていない」という方がいらっしゃいます。せっかく受けたのに、それを見ずに捨てていては健診を受けた甲斐がありません。健診結果票は、自分の健康状態を客観的に捉えるためのバロメーターです。結果票を綴じるためのファイルをひとつ作り、自分の“健康年表”を作ることをおすすめします。そうすれば、経年変化を追いやすく、紛失も防げますね。

正しく理解できていますか?

健診結果を見てみると、それぞれの項目に対し、判定がなされています。基準値からはずれた場合、以下のような表記が多いと思います。健診機関によって多少異なりますが、大まかな意味合いとして、

  1. 経過観察→生活習慣に気をつけ、次回の健診時にチェックしましょう。(様子をみましょう)
  2. 要再検査→再度同じ検査をしましょう。
  3. 要精密検査→より精密な検査をしましょう。
  4. 要受診→病院を受診し、医師の指示のもとで然るべき検査や治療を行いましょう。
  5. 要治療→治療が必要な状態です。病院を受診し、治療について医師に相談しましょう。

といったところです。そのままと言えばそのままですが、受け取った方が正しく認識しているかについては微妙です。特に「1.経過観察」を「基準を超えていたけれど、特に問題ない」と捉えている方が多いように思います。そういった方々に生活習慣をふり返ってもらうと、食習慣の偏り、運動不足、アルコールの過剰摂取、喫煙など、改善が必要な項目が沢山あることがしばしばです。確かに、医師の判定としては「次回健診まで様子をみましょう」ですが、今のままでよいと太鼓判を押されたわけではありません。“生活習慣に気をつける”ことが重要なポイントだということを見逃さないでいただきたいと思います。

また、再検査などの二次検査については、「いつ行くべきか」という時期の指定が特にないことが多いと思いますが、これはなるべく早めに受けてほしいものだと思ってください。「尿酸値が高く、再検査を指示された」「心電図の検査の結果、精密検査を指示された」など様々なケースがありますが、いずれも“早いうちに”が原則です。また、再検査にも、「3カ月後」などの時期の指定がある場合があります。これは、“期間をおいて変化をみる”という意味があります。例えば、脂質が基準値を上回っており、「3カ月後に再検査」の指示が出ているならば、生活習慣の改善を行って、再検査で改善が見込まれる頃の目安として“3カ月後”と指示を出していると思われます。判定を出した医師の意図するところがありますので、守るようにしましょう。

「自覚症状がないから気にしない」派? それとも「時間がないから行けない」派?

ある企業でのデータです。健診で、「再検査・精密検査・受診・治療」などの指示があった方が、二次検査を受けたかどうか受診率を調べてみたところ、6~7割の方が未受診でした。健診の意義として、“病気の早期発見・早期治療”が大きな目的のひとつですので、これは無視できない状況です。

受診していない理由をお伺いすると、よく耳にする言葉があります。「自覚症状がないから」と「受診する時間がないから」です。症状が出てから受診するのでは、健診の意味がありません。生活習慣病は静かに忍び寄ってきます。体調の変化や症状として自覚される以前から、身体は病気のサインを発しているのです。症状が出てから治療を開始するのでは、既に病気が進行している可能性があるため、無症状のうちから、病気の兆候を拾って対処していくことがとても重要です。

せっかくのチャンス

健診は、自分の身体の状態を確認し日々の生活を見つめなおす、1年にたった1度のチャンスです。

与えられたチャンスがあるわけですから、健康な状態を維持するせっかくのこの機会を前向きに捉えて活かしていきましょう。もし、「結果の意味がわからない」「生活習慣をどう改善したらよいかわからない」というのでしたら、健診機関に問い合わせたり、会社の看護師や保健師に相談するなど、専門家のサポートを受けることをおすすめします。

ちなみに、健診のかわりに人間ドックを受ける方もいらっしゃると思いますが、人間ドックは、保健同人社が昭和29年に開発した検診システムなのです。当時は人間ドックという言葉はなく、「短期間入院特別健康精査」という難しい名前で呼ばれていましたが、同年9月19日の読売新聞紙上でこの取り組みが大きく紹介されたときに「人間ドック」という呼称を与えていただきました。その意味は、「船が航海を終えて、船着場(ドック)に戻ってきた時に、船体を洗い、不備や故障がないかをチェックし、これからも安全に航海できるようメンテナンスすること」から来ていると言われています。なるほど、日々忙しく働いている人間も、一休みして体調をチェックし、メンテナンスする時間が必要なのだなと思わせてくれる逸話ですね。

※人間ドック誕生秘話については、「会社情報/沿革」に掲載されていますので、ご興味がありましたら、是非ご一読ください。

「人間ドック誕生秘話」の詳細はこちら

(2012/06/05)

ページのトップへ

関連サービス
  • EAP
    従業員のこころとからだの健康をトータルで支え、よりよい職場づくりをサポートします
  • MOSIMO
    メンタルヘルス不調者が長期休職したときの企業のコストを試算するこができるツールです

ページのトップへ

ページ上部へ戻る