2013年1月(vol.36):早めのセルフケアの大切さ

 

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早めのセルフケアの大切さ

精神科クリニックの実際の様子をご存知ですか? 今日は相談室への来談をきっかけに医療機関を利用したAさんの事例をご紹介します。

きっかけは通勤時・・・

Aさん(30代・女性)は緊張した面持ちで相談室にやってきました。
「この前、通勤電車の中で急に息苦しくなって・・・。急行電車だし、ものすごい混雑で全く身動きがとれないので、もうパニックになっちゃって」。周りの人に「気分が悪い」と必死に訴えて、次の停車駅でまさに「命からがら」の思いで降りたそうです。後日Aさんは、途中の駅で大混雑になった時に再び息苦しくなってしまいました。Aさんは何とか携帯電話でネットを見て気持ちを紛らわそうとしましたが、どうにもおさまりません。そんなことが3、4回続いたので心配になったということでした。

「よく相談室に来ることに気が付いて下さいましたね」とお伝えすると、Aさんは「以前、会社のメンタルヘルス研修でパニック障害のことを聞いていたので」と答えられました。


まずは、対処すべくご自身で行動されたAさんを労い、精神科の受診をおすすめしたところ、少し躊躇されたAさんでしたが、ご自身で予約の電話をされ、翌日に受診することができました。

 

初めてのクリニック

最初の診察では、問診票や質問紙に記入して、それを見ながら40分位かけて、主治医から体調や気持ち、最近の状況だけでなく子ども時代の話まで、いろいろな質問をされました。

そしてAさんが主治医に言われたのは、「とにかく早めに来てくれてよかったです」という言葉。「心臓が悪いのではないかと思って別の科に行って、なかなか結論が出ないまま何回も発作が起きてしまう人も中にはいらっしゃるのですよ」と言われたそうです。

早速、薬が出ました。Aさんの場合は新しい種類の抗うつ薬と抗不安薬でした。

「まずは薬で治療していきましょう。1週後にもう一度来て、飲んでどうだったかを教えてください。新しい種類の抗うつ薬はすぐに効いた感じはしませんけど、量を増やしたりせず、ちゃんと用法を守ってね。抗不安薬は、もしまた発作が起きたらどうしよう、という不安に効くものだけど、まずは1週間飲んでみてください。人によって合う、合わないもあるので、次回来てくれた時に、飲んだあと、不安や眠気、症状にどんな変化があったのかを聞かせてください。それによって、薬の調整の仕方を考えます」という主治医の話でした。

治療は自分から主体的に

精神科に行ってからAさんは再び相談室に報告に来てくれました。「早めに受診したことで治りも早いと思うと言われた」と少しほっとした表情でした。薬を飲んでみて、気分がよくなかったとか、あまり効果的でないような気がした、ということも率直にお医者さんに話してみることで、次の薬の調整の材料になるのですね、と納得した様子のAさんでした。

精神科の薬は、何かの検査結果で数値化できたり、外から見える症状で変化がわかるものではありません。飲んでみて、毎日の症状はどうか、日常生活で眠気や不安などの変化はどうか、など自分で意識すること、そしてそれを率直に主治医に話すことも治療のキーになります。

自覚とお互いのコミュニケーションが大切なのは、仕事も治療も同じです。気になる症状や困りごとがあるときには、一人で抱え込まず、周囲の方や専門家に早めに自分から発信してみましょう。

※事例の内容は本質を損なわない程度に改変しております。

※従業員の皆さまが安心して相談できる窓口をお探しの場合には、弊社相談サービスの導入をご検討ください。

(2013/1/21)

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