2014年1月(vol.48):新しいハラスメント対策が求められています

 

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新しいハラスメント対策が求められています

時代の要請

スポーツ界での選手への体罰で注目を集めたハラスメント問題ですが、対策がとられつつある中、「若者の使い捨てが疑われる企業」、俗に言う「ブラック企業」の問題でも注目されています。

ブラック企業においては、長時間労働と共に、パワーハラスメントが課題とされています。労働局による指導が数千社単位で行われるなど、国としても本腰をあげて対策する姿勢が見られます。こういった最近の企業・団体でのマネジメントや雇用における課題からも、これまで以上のハラスメント対策が求められています。

男女雇用機会均等法の施行規則改正

パワーハラスメントだけではなく、セクシャルハラスメントについても、その法的根拠となる男女雇用機会均等法施行規則が改正され、平成26年7月1日に施行されます。
主な改正点のひとつとして、セクシャルハラスメントの予防・事後対応の徹底が挙げられています。特に注目すべきポイントとしては、「被害者に対する事後対応の措置の例として、管理監督者または事業場内の産業保健スタッフなどによる被害者のメンタルヘルス不調への相談対応を追加」した点です。

新しいハラスメント対策に必要なこと

法改正の観点から、まずセクシャルハラスメント相談窓口については、単なる一次受けではなく、ハラスメント被害者のメンタルヘルス不調に対応できる体制整備がセクシャルハラスメント対策として求められているということになります。例えば、「相談を受ける窓口の相談員が臨床心理士や精神保健福祉士といったメンタルヘルスの専門職であること」、「必要に応じてメンタルヘルス不調の見立てや受診勧奨ができる窓口となっていること」、などが、理想的な体制整備のポイントといえます。

また、パワーハラスメントに関しては、企業イメージの低下や生産性低下などを防ぐ意味でも、事後の対策だけでなく、予防に一層注力する必要があるでしょう。啓発によるハラスメントの定義理解や、何がハラスメントになるのかの知識付与による、「知らなかったから起こる」ハラスメント対策だけでは、ハラスメント予防の徹底は困難です。

重要なのは「知っていたけど起こる」ハラスメント対策です。具体的には、パワーハラスメント行為の根源に必ずある“怒り”に対処できるようになることが求められます。

相談ルートの確保や知識付与だけでなく、怒りのコントロール方法を身につけるアンガーマネジメントに代表されるような、さまざまな業務指導におけるコミュニケーション、特に叱り方、褒め方に関する技術の向上により、無用なパワーハラスメントを減らし、業務パフォーマンスを向上させる視点が新しいハラスメント対策として必要となってきているように感じます。

皆様の職場では、ハラスメントに関するリスクが感じられることはありませんでしょうか。様々な価値観を持って働く人がいるからこそ、多様なアイデアが生まれいい仕事ができます。一方、価値観の違いは、時にコミュニケーションを阻害し、怒りを生むこともあります。ハラスメント対策は、単なるリスクヘッジではありません。働きやすさや生産性の向上にも繋がります。ぜひ、EAPコンサルタントとして新しいハラスメント対策のお手伝いをさせていただければと思います。

(2014/01/22)

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