お知らせ

「新型コロナウイルスに関連した感染症」情報
― 指定感染症・検疫感染症について ―

2020年1月28日版

新型コロナウイルスに関連した感染症が指定感染症・検疫感染症に

政府は、新型コロナウイルスに関連する感染症を、感染症法に基づく「指定感染症」と検疫法に基づく「検疫感染症」に指定する政令を閣議決定しました。10日間の周知期間を経て、2月7日に施行されます。
これまで厚生労働省は、世界保健機関(WHO)の緊急委員会で「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」が宣言されたら、指定を検討するとしていました。しかし、感染拡大が続いている状況を受けて方針転換し、国民の安心・安全の確保に万全を期すためには指定が必要だと判断しました。

指定感染症になると・・・

①患者に対する入院措置
新型コロナウイルスに関連した感染症患者に入院が必要だと医師が判断したら、隔離措置を取ることができるようになります。

②入院費の公費負担
入院費用が公費負担となり、患者の負担なく隔離措置を取ることができるようになります。

③診断した医師に報告義務
新型コロナウイルスに関連した感染症が疑われた場合、診断した医師は保健所や行政に届け出ることは義務になり、患者の全数把握が正確になります。

④積極的疫学調査(接触者調査)
感染患者との接触者を協力ベースでしか調査できなかったことが、法律に基づいて調査ができるようになり、濃厚接触者の健康監視を行いやすくなります。

検疫感染症になると・・・

①全国の主要な海港・空港での水際作戦の強化
空港や港において、発熱の確認(サーモグラフィー)や体調について自己申告の呼びかけしかできませんでしたが、感染が疑われる人が見つかれば、質問、診察・検査、消毒等を受けるよう指示することができるようになります。

本日の用語解説

■指定感染症

感染症法(感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律)では、感染力、罹患した場合の重症度や致死率などに応じて感染症を1類~5類、新型インフルエンザ等感染症、指定感染症、新感染症に分類します。指定感染症は、これまで感染症法に指定されていない感染症のうち、緊急で患者の行動を制限することが必要な場合に、一定期間に措置を行えるようになります。通常は1年間有効で、必要に応じてさらに1年延長して2年で、その後も必要であれば1類~5類のうちのいずれかに指定されます。これまでに指定感染症になった感染症は、鳥インフルエンザ、2002年11月に中国南部の広東省で発生した重症急性呼吸器症候群(SARS:Severe Acute Respiratory Syndrome)や2012年9月以降にアラビア半島諸国を中心に発生した中東呼吸器症候群(MERS:Middle East Respiratory Syndrome)など4例あります。

■検疫感染症

検疫法は、国内に常在しない感染症の病原体が船舶・航空機を介して国内に侵入することの防止と、船舶・航空機に関し感染症の予防に必要な措置を講じることを目的とする日本の法律です。この法律で検疫感染症に指定されると、入国時に感染が疑われる人が出た場合、検疫所が強制的に診察や検査を行えるようになります。ただし、SARSやMERSと同様、2類感染症相当とみなされたため、隔離・停留の措置の対象(1類感染症)ではありません。

監修:寺下 謙三(寺下医学事務所 代表)

参考

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