お知らせ
4.242020
「新型コロナウイルスに関連した感染症」情報
―濃厚接触者の定義変更について―
2020年4月24日版
「発症の2日前から」「1メートル以内」「マスクなしで15分以上接触」
国立感染症研究所は4月20日、新型コロナウイルス感染者との「濃厚接触者」の定義について見直し、「新型コロナウイルス感染症患者に対する積極的疫学調査実施要領」を改訂しました。これはWHO(世界保健機関)の指針改訂を受けての対応となります。
これまで濃厚接触者は、発病した日以降に接触した人とされていましたが、今回「発症の2日前から」に拡大されました。また、接触の内容についても、「2メートル以内を目安に、感染予防策なしで会話などをしていた人」から「1メートル以内を目安に、感染予防策なしで15分以上接触した人」に変更となりました。「患者(確定例)」の感染可能期間は下記となっています。
「濃厚接触者」に関わる「患者(確定例)」の感染可能期間
・発熱及び咳・呼吸困難などの急性の呼吸器症状を含めた新型コロナウイルス感染症を疑う症状を呈した 2日前から隔離開始までの間、とする。
▼新型コロナウイルス感染症を疑う症状とは
発熱、咳、呼吸困難、全身倦怠感、咽頭痛、鼻汁・鼻閉、頭痛、関節・筋肉痛、下痢、嘔気・嘔吐など
「濃厚接触者」も健康観察の対象
日本国内では、新型コロナウイルス感染症の患者(確定例)等に対して、感染の連鎖を小規模にとどめ、それぞれの地域における感染の制御と収束のための施策を検討するため、保健所を中心に積極的疫学調査を実施しています。
「濃厚接触者」も積極的疫学調査の対象となります。濃厚接触者は、感染のリスクがあった日から14日間は健康状態に注意を払い、発熱や呼吸器症状、倦怠感等が表れた場合は、医療機関を受診する前に保健所に連絡することが求められています。健康観察期間中にある無症状の濃厚接触者は、例外的な場合を除いて、新型コロナウイルスの検査対象とはなりません。自宅待機など周囲への感染伝播のリスクを低減させる対策をとったうえで、健康観察が行われます。発熱または呼吸器症状が現れた場合には検査対象となり、検査の必要性については医師の判断が優先されます。
【本日の用語解説】
●「患者(確定例)」とは
「臨床的特徴等から新型コロナウイルス感染症が疑われ、かつ、検査により新型コロナウイルス感染症と診断された者」を指す。
●「濃厚接触者」とは
「患者(確定例)」の感染可能期間に接触した者のうち、次の範囲に該当する者。
- 患者(確定例)と同居あるいは長時間の接触(車内、航空機内等を含む)があった者
- 適切な感染防護なしに患者(確定例)を診察、看護もしくは介護していた者
- 患者(確定例)の気道分泌液もしくは体液等の汚染物質に直接触れた可能性が高い者
- その他:手で触れることの出来る距離(目安として1メートル)で、必要な感染予防策なしで、「患者(確定例)」と15分以上の接触があった者(周辺の環境や接触の状況等個々の状況から患者の感染性を総合的に判断する)。
監修:寺下 謙三(寺下医学事務所 代表)
参考
- 国立感染症研究所 感染症疫学センター
新型コロナウイルス感染症患者に対する積極的疫学調査実施要領(2020年4月20日暫定版)
https://www.niid.go.jp/niid/ja/diseases/ka/corona-virus/2019-ncov/2484-idsc/9357-2019-ncov-02.html
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